日がな一日、当時の画家の日記を読む

昨日は、日がな一日、当時の画家の日記を読んでいました。

画家の名は、太田喜二郎。京都の洋画家で、浅井忠、鹿子木孟郎の次に京都洋画壇を牽引した画家です。
この画家の日記を発見し、ポツポツと読んでいます。
もちろん、未公刊。というか、まだ誰も見たことがない資料。
というわけで、ドキドキ、ワクワクして読みます。
これをもとに論文を書くのですが、新知見しかないので、その点は楽勝なんだけど、この知見の歴史的位置付けをしっかり考えていかなきゃナア、と思っているところです。

太田喜二郎日記にしても、小川千甕滞欧日記にしても、意外と未公刊の近代画家の日記は溢れている。みんなで力を合わせて翻刻、公刊していければ、当時の様子を知ることが容易になるし、いろいろな分野の人に見てもらえれば、研究にも役に立つと思うのだけど、一人の力ではやりきれない。

学生時代は、公刊された黒田清輝日記や岡倉天心全集を読み漁るしかなかったけれど、学芸員になると、こうした未公刊資料に触れることが多くなる。

一人で抱え込む気は全くないのだけど、すべてを翻刻する余裕もない。
なんとかならぬないものかしら。

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