村上春樹『職業としての小説家』を読む



先日、村上春樹の『職業としての小説家』を読みました。私は村上春樹の小説のファンというわけではないのだけど、なかなか面白いエッセイでした。

特に、長編小説執筆のところ、論文書きと共通する所が多く、参考になります。とりあえず書いていって、推敲をして、第三者の意見を聞く。もちろん、違う所もあるけど、面白かったです。

第一稿を書くときは、規則的なペースで、ノリノリの時ものらない時も進めていくと良いらしい。そして、推敲を重ねる。そして、第三者の意見を聞く。
村上さんによると、第三者の意見を聞いても、その通りに書き直す訳ではないそうです。

確かに、私も第三者に意見言われて、「はあ?そんなこと言ってないし?」とか思って、頭にくることが多い。それで、第三者の意見をあまり聞かなくなったのもあります。
でも、村上さんによると、「けちをつけられた部分があれば、何はともあれ書き直そうぜ」とのこと。読んだ人がある部分について何かを指摘するとき、指摘の方向性はともかく、そこには何かしらの問題が含まれていることが多いから、だそうです。

この第三者の意見を聞くっていうの、最近、私やってなかったなあ。。と思い、反省しました。刊行する前に第三者の意見聞くの、大事。

昔は、第三者(主に先生や査読委員)に指摘された時は、言うとおりに直さないといけないと思い込んでいた時があったのですが、彼(女)らは違和感を指摘してたのですね。それを説得力のある形に書き直せば良かったのですね。

これには、ナルホド!と思いました。確かに、そうですね。

今でも、ケチをつけられると、凹んでしまうのですが、この村上さんの指摘をもとに、論文をブラッシュアップしていきたいですね。

あと、「何をどのように書いたところで、結局はどこかで悪く言われるんだ」とも書いてありました。まあ、悪く言われても、気にしすぎないのが大事、ということでしょうか。

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