オヤッと思うことを研究しよう

最近、忙しい日が続いていて、ブログ更新が月一回になってしまいました。でも、懲りずに更新してみます。

今日は、研究テーマの選び方です。

この3月で、私の恩師の一人である木下直之先生が退官されます。木下直之先生といえば、『股間若衆』などで知られる先生で、面白い着眼点で、文化資源学を開拓した先生です。

私は美術史学専攻なのですが、文化資源学が創設される直前の時期(木下先生のおっしゃるところの「文化資源学先史時代」)に先生に指導教官になっていただいていたことがあるのです。

私は決して良い学生ではなかったわけで、先生の言うこともほとんど理解できていなかったわけですが、一つ印象に残っている教えがあります。

修論テーマを決めあぐねていた私が相談に行ったとき、木下先生が「ぼくはオヤッと思ったことを研究している」というようなことをおっしゃったのです。その時の私は「はあ?オヤッなんて思わないし…」と思いつつも、「オヤッ、ねえ。。。」と印象に残りました。

とはいえ、今思えば、オヤッと思うには、前提となる業界の常識を身につけていなければいけないのです。そもそも基礎知識が習得し切れていない当時の私に「オヤッ」は遠い存在だったのですが、その後、コツコツと地道に資料を調査している中で、「オヤ?」とか「アレ?」と思った時には、その疑問を逃さないようにしています。

「オヤ?」とか「アレ?」って、実はそこに重要な問題が隠されていたりするんですよね。

とりあえず、今宵はここまでにいたしとうございます。

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